そこから少し下がった硫黄岳山荘でトイレタイム(ここのトイレもとてもきれい)この付近は夏にはコマクサが咲き
お花畑が広がる場所であるが、今眼下に映るのは針葉樹の緑に混ざる黄色と赤の紅葉である。
横岳の手前でストックをしまい、本格的な岩場歩きに入る。ゴツゴツとした岩稜が続き、西側には大同心、小同心と
呼ばれる岩峰が見える。狭く急な岩場を慎重に進む。好天の助けもあり、要所、要所で休憩を入れながら、小さなお地蔵様
のあるところに来ると、目指す赤岳がどん!とそびえ立つ。阿弥陀岳、権現岳を従えて盟主赤岳はひときわ大きい。
気を取り直して最後の急登に挑む。岩礫を踏みしめ鎖場をいくつか越えると頂上小屋である。ザックを置いて、空身で
祠のある山頂に向かう。さえぎるものは何もない。見えるものは空と雲と山。
いったん、小屋に入り休憩の後、夕日を見に再び山頂に。すぐに戻るつもりで上着を着ずにいたら寒くて居られず防寒着
を着て出直す。雲の間に夕日が沈み終わりかなと思ったが沈んだ夕日の周りの雲が紅く染まり始め、刻々と表情を変えて行く。
夕日の幅の茜色の柱が空に延びて行き、言い尽くせぬ美しさである。傍のYさん、Nさんとてを取り合って歓声を
上げてしまった。厳しい条件の山頂であるが、ここに来られたからこそ目にすることが出来た光景であった。
(M・S記)
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横岳山頂にて
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横岳からの下り、赤岳への稜線がよく見える
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今日最後の難場を慎重に
もうすぐ頂上小屋だ!
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赤岳山頂にて
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夕暮れの小屋前広場にて
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夕暮れの山頂にて
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美しい御嶽山のシルエット
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