有志卒業山行(2日目〜真砂岳〜別山〜雷鳥沢)
 


◆2日目「5月4日(月曜日)」
 ・天候 :曇り
 ・コース:室堂山荘・・・一の越ルート・・・大走り南側の沢・・・真砂岳手前の稜線(富士の折立との鞍部)  ・
      ・・真砂岳・・・別山・・・剣御前小舎 ・・雷鳥沢・・・室堂山荘(泊)
   

<2日目>
 2日目は、今回のメイン山行となる真砂岳〜別山〜雷鳥沢コースの登山です。楽校生が感想文を書いてくださいましたので、 以下、読んでください。  

 <第6期楽校 有志卒業山行(真砂岳〜別山〜雷鳥沢)感想文A>     宇都宮HC 三村 武美

*写真をクリックすると大きくなります。
 4時30分に起床し早速、今日の行動に抜かりがないかザックの中身を確認をする。 いよいよ立山も二日目に入った。昨日は初日からいきなり一ノ越から雄山(3003m)まで 一気に登ったせいか少し目まいがしたが、きょうは高度に体が順応したのだろうか 体調はすこぶる良い。

 朝食を早々と済ませ7時には全員が山荘の前に集合して 準備体操を念入りに行い7時15分には出発する。
 天気は薄曇状態で登山には最高のコンデションだ。丁度良い。 それにしても雪山歩行は汗を掻くのが早い。30分程歩いたと思うがすぐ汗を掻き脱ぎタイムだ。 素早くウインドブレーカーを脱ぎ軽装になる。そして、本日の第一の目標である真砂岳(2861m) のある稜線を眺めると山一面雪で覆われている為何処からでも登れそうだ。

 他のパーティが目指す一の越ルートを横切って直登する為、八木沢SLが取り付き部のステップを切る。 我々は、ルート傾斜の比較的緩やかなルートを見つけトラバース気味に、立山稜線(富士の折立〜真砂岳)に向かう。
 時々落石した後があるので上の斜面を見張りながら小休止する。大貫CLより、ルートの説明がある。
 いよいよ急斜面だ。取りあえず遥か前方、沢の下部にある岩を目指して登る。  沢に入ると、先程まで雪質は比較的軟らかかった雪も次第に硬くなって来た。時々アイスバーン状態の所もある。 下を見る。もしここで滑ったらどうなるかなと思うとゾッとする。

 沢に入って、八木沢SLより2番目を任された。 慎重にアイゼンの爪で雪面を刺しながら登るが一回や二回では硬くてうまく刺すことが出来ない。  息が苦しくなる。後へ行こうかなと思ったが、「いや待てよここで下がったら男の名がすたる?」 と思いながら頑張った。八木沢SLのリードはゆっくりだが、着実にに高度を稼いで行く。そして、 やっとの思いで稜線にたどり着く。

 稜線(富士の折立〜真砂岳)に立った時は、登れたとの充実感と 立山稜線の雄大な眺めに感動で一杯でした。
 やっと10時に真砂岳(2861m)到着する。さすがに頂上は風が強い、そして非常に風が冷たい。 比較的風の弱い所を見つけて食事タイムを取る。 それにしても何と山の景色が美しいことか、西の方角には真っ白な奥大日岳が東の方角には北アルプスを 代表する山々が誇らしく聳え立っている。自分が想像していたよりも遥かにスケールが大きい。

 
室堂山荘前にて(今日登る立山稜線を眺める) 真砂岳に向けてスタート
 
八木沢SLが取り付き部のステップを切る
雪だから行ける真砂岳直登へ だんだん傾斜が急になってきた 立ち休み(振り返ると一の越ルートが見える)
急斜面を登る 緩斜面にて休憩
大貫CLからルート説明あり(赤のライン)
ようやく沢に取り付く かなりの急斜面である
背景の奥大日岳がすばらしいね
一歩一歩黙々と登る
稜線は近いぞ! まだ先がある、ちょっと休憩
もうすぐだ!頑張れ! ようやく稜線に到着
真砂岳手前の稜線にて(背景は富士の折立)
真砂岳に向う 真砂岳山頂付近にて昼食
 
真砂岳山頂付近にて昼食
 食事を簡単に済ませ次の目標である別山へ出発だ。
 真砂岳から別山までは約1時間程の道程だが稜線歩きのため風が非常に強いし寒さを感じる。 その為か風が直接斜面にぶつかる稜線の処は雪が無く岩や石ころだらけで地肌が見えるのに対して その反対側の斜面は一面雪で覆われていた。そして大きな雪庇も口を開けていた。
 11時15分、別山(2874m)に到着。ここから見る剣岳(2999m)が絶景だと聞いていたので、 数多くカメラに収めた。 また、以前からこの山に必ず登って見たいと云う強い気持ちがあったのでそうさせたかも知れない。 11時25分別山出発。剣御前小舎へ降りる。途中小さな岩場付近に雷鳥発見。鳥の特別天然記念物を見るのは初めてだ。  11時55分剣御前小舎到着。ここでゆっくり昼食をとって12時15分雷鳥沢から室堂山荘へ向けて出発。

雷鳥沢は距離のある長いスロープでスキーヤーにとっては最高のゲレンデだ。 そんな場所を尻セードで雪面を下りる。ある人は事前に準備してたのかビニールシートを用意して快適に滑っている人や スピードが出すぎてしまってなかなかコントロールできない人いろいろである。しかしみんな童心に返って楽しく滑っていた。

 12時55分テント村?到着、ここでアイゼンを外して室堂山荘に帰る予定であったが時間に余裕があったので疑獄谷へ迂回して 帰ることになった。しかし残念なことに地獄谷は有毒なガス出ているのだろうか立入禁止になっていて入ることが出来なかった。 ガッカリしたせいもあり何故か急に疲れが出てきた。疲れた足取りで結局室堂山荘に着いたのは午後の2時30分であった。 そして山荘の前で全員でストレッチの時間を倍かけて行い一日の行程を終了した。
しかし、こうして後で振り返って見ても苦労して登った雪山の素晴らしさが今でも思い出される。 雪に覆われた3000m級の山々、また雪山の稜線、それから日没の赤く染まった夕焼けは、今でも私の目に焼きついております。

 
真砂岳山頂にて記念撮影 別山へスタート、稜線を行く
雷鳥に出会う
別山への稜線を行く 別山への登り
 
別山山頂にて
剱岳をバックに記念撮影(別山山頂付近) 剱岳の雄姿に感激
剣御前小舎への稜線を行く
ここでも雷鳥に出会う 剣御前小舎にて シリセードにて雷鳥沢を下る

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