前日の睡眠不足もホテルで解消して、午前5時10分バスでしらび平に向かう。
三連休の最終日で夏休みにも入り、しかも梅雨明けの好天。観光客の集中の条件は整っている。
混雑を避けるべく出来るだけ迅速な行動をとのことで、ホテルで用意してくれた朝食のおにぎりとバナナは移動中に
胃の中に納めることになった。予想通り駒ヶ岳ロープウェイ乗り場には長い列。とりあえず列に並び、係りのNさん
とKさんがチケットを買いに走ってくれたお陰で20分程の待ち時間で乗ることが出来た。満員電車並のゴンドラの中で
ガラスにへばりつき外を見ると、雲海の上に南アルプスの山並み!その向こうに富士山、左手には八ヶ岳連峰も現れ、
一同感激の声を上げた。
ロープウェイを降りると目の前には千畳敷カールが広がっているが、ストレッチを済ませた後、宝剣岳を正面に見て
西側の極楽平を目指して登り始める。岩と砂礫の多い道だが、イワツメクサやコイワカガミ、ツガザクラ等が花を付けている。
厳しい自然条件にもめげずちゃんと咲いてくれている高嶺の花にはいつも感心させられる。植物に詳しいHさんが我らが班長
なので楽しみも倍増である。
極楽平から稜線に上がり、平らな場所を見つけてスリングを使いウエストハーネスをつける。その先から岩稜の鎖場が続き
一人づつ慎重に進む。最初の急な下りで私達は鎖を伝って降りたが、CLがロープを設置しスイスイと降りてくるのを見て
思わず「オー!」と声を上げてしまった。私などカラビナを実地で使うのさえ初めての経験である。その先も岩場が続くので
渋滞が予想され、「間を開けずに!」と指示されるがついついぐずぐずしてしまう。難場通過には技術面、精神面でもっと
訓練が必要なことを痛感した。
実際、全員が登り切るまでにはかなりの時間が必要で遠くの岩峰に大声で指示を出している
CLをみて声が良く通ることもCLの条件かな?などと余計なことも考えてしまった。
ともあれ、無事全員宝剣岳に登頂し、宝剣山荘のある天狗岩の見える広場に到着。まだ8時30分である。
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ロープウェイからの雲海と 南アルプス、富士山
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千畳敷カールと宝剣岳をバックに記念撮影
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極楽平を目指して登り始める
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雪渓を越えると稜線(極楽平)だ
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スリングで簡易ハーネスを作りカラビナをセット
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いよいよ宝剣への難場通過
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3点確保で慎重に
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下りに大貫CLがロープを設置
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山頂への最後の登り(緊張する!)
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宝剣岳山頂にて
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宝剣岳山頂にて
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