第4回実技山行(3日目〜宝剣岳・木曾駒ヶ岳〜)

〜地図読み・観天望気・難場通過実技講習〜

日 時:2008年7月 21日(月)

◆3日目、宝剣岳・木曾駒ヶ岳登山(晴)
  コース:駒の根IC⇒しらび平⇒千畳敷・・・宝剣岳・・・木曾駒ヶ岳・・・千畳敷・・⇒しらび平⇒駒の根温泉ホテル⇒
        駒の根IC⇒岡谷IC⇒佐久IC⇒太田足利IC⇒岩船⇒石橋

   
<3日目>
  駒の根温泉ホテルを朝5時出発、、いよいよロープウエイで千畳敷カールへ宝剣岳・木曽駒ヶ岳を登る。
以下、ハイキング楽校生の感想文を読んでください

 <第4回 実技山行「宝剣岳・木曽駒ヶ岳」記録・感想文>     野木山想会 鈴木マリ子

*写真をクリックすると大きくなります。
 前日の睡眠不足もホテルで解消して、午前5時10分バスでしらび平に向かう。
 三連休の最終日で夏休みにも入り、しかも梅雨明けの好天。観光客の集中の条件は整っている。 混雑を避けるべく出来るだけ迅速な行動をとのことで、ホテルで用意してくれた朝食のおにぎりとバナナは移動中に 胃の中に納めることになった。予想通り駒ヶ岳ロープウェイ乗り場には長い列。とりあえず列に並び、係りのNさん とKさんがチケットを買いに走ってくれたお陰で20分程の待ち時間で乗ることが出来た。満員電車並のゴンドラの中で ガラスにへばりつき外を見ると、雲海の上に南アルプスの山並み!その向こうに富士山、左手には八ヶ岳連峰も現れ、 一同感激の声を上げた。

 ロープウェイを降りると目の前には千畳敷カールが広がっているが、ストレッチを済ませた後、宝剣岳を正面に見て 西側の極楽平を目指して登り始める。岩と砂礫の多い道だが、イワツメクサやコイワカガミ、ツガザクラ等が花を付けている。 厳しい自然条件にもめげずちゃんと咲いてくれている高嶺の花にはいつも感心させられる。植物に詳しいHさんが我らが班長 なので楽しみも倍増である。
 極楽平から稜線に上がり、平らな場所を見つけてスリングを使いウエストハーネスをつける。その先から岩稜の鎖場が続き 一人づつ慎重に進む。最初の急な下りで私達は鎖を伝って降りたが、CLがロープを設置しスイスイと降りてくるのを見て 思わず「オー!」と声を上げてしまった。私などカラビナを実地で使うのさえ初めての経験である。その先も岩場が続くので 渋滞が予想され、「間を開けずに!」と指示されるがついついぐずぐずしてしまう。難場通過には技術面、精神面でもっと 訓練が必要なことを痛感した。
 実際、全員が登り切るまでにはかなりの時間が必要で遠くの岩峰に大声で指示を出している CLをみて声が良く通ることもCLの条件かな?などと余計なことも考えてしまった。  ともあれ、無事全員宝剣岳に登頂し、宝剣山荘のある天狗岩の見える広場に到着。まだ8時30分である。


 
ロープウェイからの雲海と
南アルプス、富士山
千畳敷カールと宝剣岳をバックに記念撮影 極楽平を目指して登り始める
雪渓を越えると稜線(極楽平)だ スリングで簡易ハーネスを作りカラビナをセット いよいよ宝剣への難場通過
3点確保で慎重に 下りに大貫CLがロープを設置 山頂への最後の登り(緊張する!)
宝剣岳山頂にて 宝剣岳山頂にて

宝剣岳山頂付近からの御嶽山の雄姿
 
空木岳への縦走路
 
中岳付近からの宝剣岳
 
中岳付近にて
 
 明るい青空の下、 ザックを広場に降ろし、中岳を通り、駒ヶ岳までピストンする。登山道の両側には沢山の花が咲いている。チングルマ、 シナノキンバイ、ミヤマシオガマ、アオノツガザクラ等々。砂礫の中には、まずハハコヨモギが目に付いたが、その周辺に 小さな端正な姿で特産のコマウスユキソウが白い花を見せてくれていた。コマクサは一度薬草として採取され尽くしてしまい ほとんどなくなってしまったが地元の中学生が保護復元に努め、なんとか増やそうと30年も経っているが、いまだに数は少ない。  空身でさっさとピストンするということで、健脚揃いの面々は花を愛でながらも一時間五分で往復してしまった。フ〜!

 宝剣山荘からは東に進路を取り、乗越を経て千畳敷カールへと下る。乗越を過ぎた頃、「紺碧の空だねぇ」と言うCLの声に 後ろを振り向くと、紺青の空に宝剣岳の白い岩峰がそそりたち緑のハイマツが下に広がる素晴らしい光景が目に飛び込んできた。 小さな雪渓を幾つか越すとお花畑が広がり、観光客も増えてきた。高山植物の咲き乱れる中ひっそりと遠慮がちなクロユリの 本物を初めて見た。
 下りのロープウェイはハイシーズン2時間待ちはざらだと聞いていたのでともかく並ばなければと駅に入ると意外にもすぐに 乗車できた。順調にホテルに戻り、温泉で汗を流し、駒ヶ根名物ソースカツ丼と生ビールで昼食。そこからは笑顔、笑顔の連続。 帰りのバスの中ではYさんの音頭で山声喫茶が開かれ、全員の歌声が披露された。 天候に恵まれ、怪我もなく、楽しく、実り多い実技山行であった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鈴木マリ子
 

木曾駒ヶ岳山頂付近にて

木曾駒ヶ岳山頂にて

下山開始

千畳敷カールを下る

まだまだ雪渓が残っている

雪渓の中で、記念撮影

雪渓の中で、ハイポーズ

千畳敷カールを行く
 
 




木曾駒・宝剣・千畳敷カールで出会った花
 
 

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