第13回実技山行〜谷川岳〜

〜固定ロープ−による灘場通過〜

日 時:2009年04月12日(日) 天気:快晴
コース:
石橋⇒岩船⇒太田IC⇒水上IC⇒谷川岳ロープウェイ土合口駅上部・・・マチガ沢出合・・・左上方斜面・・・ ・マチガ沢出合・・・谷川岳ロープウェイ土合口駅上部⇒水上IC⇒太田IC⇒岩船⇒石橋      
   
 第6期ハイキング楽校もいよいよ最後の実技講習です。今回は5月連休の立山有志山行を想定した総合実技訓練で、 主なメニューは下記の3項目です。
(1)雪上歩行技術(急傾斜のダイヤモンド歩行)
(2)固定ロープ−による灘場通過
(3)メンバー滑落フォロー法、メンバーの確保法
とにかく今年の谷川岳は雪が少ないので、当初予定していたマチガ沢下部を 変更してマチガ沢を登り上部北斜面にて訓練を行った。

以下、ハイキング楽校生の感想文を読んでください

 <第13回 実技山行「谷川岳」感想文>     野木山想会 北村  晋
*写真をクリックすると大きくなります。
 谷川岳ロープウェイ土合口駅を過ぎて少し上ったところで全員バスを降り、山支度 を整えストレッチ後、班ごと(全4班)にスタートした。
 今年は暖かい日が多かったせいか、雪解けが大分すすんでいる。しばらく行くと道筋に雪崩注意の看板 が出現。更に進むと数か所雪崩が道を塞いでいた。 そのたびに上方を確認しながら少し間隔を開けて慎重に通過する。

 マチガ沢の出合まで来ると左上方斜面に訓練中の集団の人影がみえた。私たちはそこの少し先の斜面で班ごとに 分かれ訓練を開始した。

 まず、最初に急斜面での登降訓練が行われた。春山では、1日のうちに雪面の状態に大きな変化が起こるし、 また標高が同じでも風や日差しの違いで雪面の状態に大差がある。
 八木沢SLから、 斜面での登下降では、「多少遅くても急がずピッケルを使った二点確保の歩行で足元に神経を集中ように」 との指導を受ける。

 次に5月連休の立山を想定した訓練であり、危険な雪の急斜面をトラバースするとの想定で固定ロープによる 灘場通過訓練を行う。
 まず、一人がスノーバーを使用した支点を作って、もう一人をロープでビレイ(確保)する。 もう一人がスノーバーを持って、危険箇所をトラバースして支点を作り、固定ロープを張る訓練を班毎に繰り返し行う。
 スノーバーを使用した支点作りでは、軟雪のため打ち込む角度が悪いとテンションをかけるとすぐに崩れてしまう。 やや山側に傾けて打ち込むようにすると、荷重が分散しかなりの強度を発揮することが分かる。  固定ロープを強く張るロープワークでは、カラビナ二枚にロープをかけるガルーダに戸惑ってしまったが、 なるほどうまい方法があるものだと感心してしまった。

 また、トラバースする際の訓練では、セルフビレイは、単にカラビナでの確保でなく、 マッシャーを利用すると複数人のうち一人が転倒した場合でも他への影響が少ない点など実践的な指導を受けた。
マチガ沢上部急斜面にて雪上歩行訓練開始 班毎に分かれて雪上歩行訓練
班毎に固定ロープを張る訓練開始 固定ロープによる灘場通過についての大貫CLの指導
支点づくり
固定ロープを張る訓練
固定ロープを張る訓練
(ガルーダ)
固定ロープにマッシャーで確保
マッシャーで確保しながら急斜面をトラバース バランスを崩して滑落してみる
   昼食を挿んで、午後はメンバー滑落フォロー法から訓練をスタートした。
 まず、ボデイ(腰がらみ)ビレイやフット(ブーツ)アックスビレイ等のメンバー滑落フォロー法や 滑落停止のシリセード停止やグリセード停止法を繰り返し訓練しバランス感覚が難しい半面楽しい時間 を過ごすことができた。

 最後に、固定ロープの中間に支点取りをした場合の通過法についての訓練を行い、2時30分訓練を 終了し切り上げた。

 私とハイキング楽校との出会いは、昨年6月に野木山想会に入り、11月に会のハイキング教室(岩) に参加したときでした。帰りの車中で大貫さんからハイキング楽校の話を聞き、 私も以前から一度登山技術の指導を受けてみたいと思っていたので、入学したい旨を申し出たところ、 下期よりの参加を認めていただきました。 途中からの参加で戸惑ったことは、授業のなかでカタカナの専門用語が多々でてくるため、 なんとか皆についていこうとするのですが、理解が追い付けなかったことです。大貫さんから 「体で覚えることが大切だよ」と慰められても、分かったようでもいざやってみようとすると 全くできなかったこともあり、苦戦の連続でした。
今回の谷川実技山行は卒業山行となりますが、私にとって、この6か月間は大変有意義でした。 貴重な体験をさせていただき、大貫さんをはじめハイキング楽校の皆様には大変感謝しております。 いろいろとご指導有難うございました。

まず足と腰を固定し、ボデイビレイ(腰絡み)訓練
 

滑落する仲間を腰からみビレイにて止める
 

班毎にボデイビレイ(腰絡み)訓練
 

班毎にボデイビレイ(腰絡み)訓練
 

大貫CLによるブーツアックスビレイの指導
 

ブーツアックスビレイの訓練
 

滑落する仲間をブーツアックスビレイにて止める訓練
 

班毎にブーツアックスビレイにて止める訓練
 

班毎にブーツアックスビレイにて止める訓練
 

班毎にブーツアックスビレイにて止める訓練
 

雪の斜面に固定ロープを張る指導(大貫CL、八木沢SL)

固定ロープの張り方の指導
 

固定ロープを使って安全にトラバースする訓練
 

固定ロープを使って安全にトラバースする訓練
 

固定ロープを使って安全にトラバースする訓練
 

訓練終了して下山開始
 

マチガ沢の出合にて記念写真
 
 
 

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