第12回実技山行〜那須岳〜

〜雪上歩行法、滑落停止法〜

日 時:2009年03月15日(日) 天気:快晴
コース:
野木役場P⇒大谷P⇒宇都宮IC⇒那須IC⇒那須大丸P・・・那須休暇村スキーゲ場上部・・・ ・・・那須大丸P⇒那須IC⇒宇都宮IC⇒大谷P⇒野木役場P ⇒大谷P⇒野木役場P
     
   
前回の赤薙山での雪山実技のテーマは「雪上歩行、耐風姿勢、滑落停止の基本訓練」だったのに 対して、今回は前回テーマの実技訓練に加えて、急傾斜や危険個所での確保技術の習得が目的である。 テーマは下記の3項目です。
(1)雪上歩行訓練(急傾斜のダイヤモンド歩行)
(2)耐風姿勢、滑落停止の訓練
(3)基本的ロープワーク(危険個所での確保訓練)

以下、ハイキング楽校生の感想文を読んでください

 <第12回 実技山行「那須岳」感想文>     宇都宮HC 三村 武美

*写真をクリックすると大きくなります。
 我々第6期楽校生は朝早く目的地に着いたが、駐車場は一面凍っていてアイスバーン状態である。 普通に歩こうとして転倒する人も・・・。
 早速、駐車場から安全確保のためアイゼンを着ける。(最初から安全意識がいかに大切か教えられる) そして、全員アイゼンの装着が完了すると恐る恐る慎重に駐車場を後にして訓練場所へ出発。 スキー場を越え間もなくすると、澄んだブルーの空と純白な雪の間に稜線が現れる。何ともいえない景色だ。   雪山訓練を辞めてその稜線まで登りたい衝動に駆られる。そう考えているうちに訓練場所へと着いた。 班別に別れ大貫先生の指示に従って練習を早速開始する。
赤薙の時と比較して二、三日前に雪が降ったおかげで新雪に近い状態、訓練には絶好なコンディションだ。 最初は赤薙山で覚えたピッケルの使い方やアイゼン装着歩行の復習である。 直登歩行、そしてダイヤモンド登降やトラバース方法の練習を繰り返し行った。用は反復練習をして体で覚えさせる のが目的である。そして自分なりに分かったことはフラット歩行が基本であると・・・。 やがて歩行訓練が終わるとつぎは滑落停止の訓練である。
滑落停止の方法は多くのやり方があるがやはり自分にとって一番興味のあるピッケルを使った停止方法である。 これも先生のやり方を真似して覚える他にないので反復の練習をする。自分はこの方法に最も時間を取った。 しかし、ピッケルのピック部を雪面に刺しブレーキを掛ながら滑落しないようにと努力するが思う様には行かない。 又、雪山の機会を作って身の安全のために練習をしたいと思う。

   午前の部はこれで終了。昼食を簡単に済ませ、メンバーが集まった所で弱層テストと呼ばれる雪崩が発生する 原因を確認する方法だ。
 雪の硬い部分と軟らかい部分の層が何層にもなっているのを見るのは初めてである。 実際にも触って見た。自然現象には本当に感心する。
雪上訓練を行うスキー場上部へ向かう 軟雪での滑落停止訓練
(二―アンドフット)
軟雪での滑落停止訓練
(二―アンドフット)
軟雪での滑落停止訓練
(抱え込み)
シリセード停止法(大貫CLの指導) 硬雪での滑落停止訓練
(ピック打ち込み)
スピードが出ると止めるのがなかなか難しい グリセード停止法
 

周りを掘り弱層テスト用の
雪の円柱を作る
 
指で雪の層を確認(弱層テスト)
 
 
手で引っ張る(弱層テスト)
 
 
円柱が崩れた断面を確認
(弱層テスト) 
 
  次はいよいよロープを使ってのビレイ方法だ。 先ず練習前に先生が実際にピッケルを使っての支点作りやロープの結び方、カラビナやスリングの活用の仕方を を見て、今度は自分で実際にやらなければならない。一人でロープを担いで直登する。
 しかし、イザやって見ると思うように出来ない。自分自身に腹が立つ。その内先生から 「滑落するぞー」と大きな声がかかる。余計にパニックになって益々確保のやり方が思い出せない。 しばらくすると先生も見かねて親切に教えてくれた。 そんな事を何回か繰り返ししているうちにどうにか出来るようになった。
 ロープを使った確保の仕方で思った事は一歩間違えると命取りになる可能性があると言う事だ。 たとえばピッケルを雪の中に刺して支点をとる場合、雪の状態を確認して方法を変更するなど、 基本を守らないと支点が抜けてしまって大変な事になる。実際やってみると抜けてしまい、滑落決定という ことも経験した。 夢中で練習をしていると時間の経つのも非常に早く感じられる。もう練習している場所はすでに日が陰っていた。
 以上の訓練が終了して考えさせられた事は、 朝の駐車場ではないが危険と思ったら素早く確保体制する。 滑落停止の確保は素早く出来ないといけない。 ケースバイケースで確保の仕方が異なるなどである。
 最後に大貫先生と格リーダーの皆様には親切に確保の技術を教えていただき大変有難うございました。 次回の北アルプス山行までにはもう少し上達出来るよう努力したいと思います。

支点構築の指導
 

固定ロープの張り方の指導
 

雪面での支点構築訓練@
 

雪面での支点構築訓練A
 

固定ロープの張り方の訓練@
 

固定ロープの張り方の訓練A
 

固定ロープにマシャーで確保して登降

途中で滑落してみる
(大丈夫かな)

ポラードでの確保の指導
 

ポラードでの確保訓練
 

ポラードでの確保訓練
 

ブーツアックスビレイの訓練
 

ブーツアックスビレイの訓練
 
 
スタンデングアックスビレイ
の訓練 
 
スタンデングアックスビレイ
の訓練 
 
訓練が終了し、スキー場上部から下る 
 
 

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