第7回実技山行〜甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳〜

〜前期総合実技講習(小屋泊、テント泊)〜

日 時:2007年10月 06〜08日(土〜月)

◆1日目、移動日(晴)
  コース:石橋⇒小山⇒伊勢崎IC⇒佐久IC⇒岡谷IC⇒伊那IC⇒長谷戸台口⇒北沢峠
       ・・・テント泊(北沢駒仙小屋テント場)、小屋泊(大平山小屋)

◆2日目、甲斐駒ヶ岳登山(晴)
  コース:北沢峠・・・双子山・・・駒津峰・・・六万石・・(岩場直登コース)・・甲斐駒ヶ岳・・(迂回コース)
        ・・・六万石・・仙水峠・・・テント場・・・大平山小屋

◆3日目、仙丈ヶ岳登山(雨の為中止)
  コース:北沢峠⇒長谷戸台口⇒入浴(仙流荘)⇒伊那IC⇒岡谷IC⇒(新和田トンネル)⇒佐久IC⇒伊勢崎IC⇒往路帰宅

 ハイキング楽校、前期最後の山行は、南アルプス甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳です。
新しい試みとして、 小屋泊組(二班11名)とテント泊組(三班16名)に分けて北沢峠に2泊して、小屋生活とテント生活 を体験する前期総合実技山行です。

<1日目>
 バスは伊那ICを下りて、長谷戸台口に予定より早く到着。北沢峠までは南アルプススーパー林道バスに 乗り換えるが、総勢27名の団体ということで、臨時のバスを出していただけることになった。 北沢峠に午後1時前に到着し、小屋泊組(1〜2班)は大平山小屋に、テント組(3〜5班)は北沢駒仙小屋 テント場へ向かった。
 各班それぞれテント設営を終える頃に、大平山小屋にて受付を済ませた小屋泊組の皆さんがテント場に 様子を見に来たが、やはり高度2000mを超える北沢峠の寒さがこたえたのか早々に小屋に戻っていく。
 テント組は、夕食までには時間がたっぷりあるということで、仙水峠まで登って甲斐駒の雄姿を写真に 撮りたいグループととりあえずアルコールを入れて身体を温めるグループに分かれた。
*写真をクリックすると大きくなります。
長谷戸台口に到着、共同
装備の荷分けなどの準備
南アルプススーパー林道
バスに乗り込む

テント設営後、小屋泊組
(1〜2班)の皆さんと談笑

駒仙小屋テント場の様子
(すごい数のテントですね)

甲斐駒の雄姿をバックに
仙水峠にて

   仙水峠グループがもどる頃には夕食の準備もできていて、早速班毎に夕食を摂るが、北沢峠の寒さ には勝てず、全員でのミーティングをあきらめ、早々にテントにもぐり込むことになった。
 それでも、各班のテントでは夜のミーティングが始まる。持参のつまみと飲物と山の歌で盛り上がり、 更には人生について語り合うなどなど・・・夜9時過ぎまで騒いでいたテントもあったとか・・・。
 なお、小屋泊班の方々は、明日に備えて7時消灯・就寝で健康的な夜であったとのこと。

3班の夕食、美味しそう
ですね。味噌煮込みうどん
4班の冷凍キムチチャーハン
は、大好評だったとのこと。

5班は焼肉で、お肉を焼く
においがたまりません。

大いに飲み、歌い、
語った夜のミーティング

健康的な夜を過した
小屋泊の皆さん 
 
<2日目、甲斐駒ヶ岳登山>
 明け方に目が覚めて、テントを出ると空は満天の星であった。事前の天気予報から台風の影響で今日は曇り空で 展望はあまり期待できないと半ばあきらめていたのに・・・。
 余程印象深かったのでしょうか、お二人から感想文を頂きました。
以下、ハイキング楽校生の感想文を読んでください。

 「南アルプス甲斐駒ヶ岳登山」感想文          宇都宮HC 日下田光子(1班)
   
 6時30分、八木沢SLを先頭に甲斐駒ヶ岳を目指し出発した。かなり急峻な尾根道を一歩一歩登る。樹林帯は奥深く、ジグザグ道は上へ上へとつづく。 他の登山者に道を譲りながらゆっくりとひたすら登る。やがて双子山へ。ハイマツに覆われた駒津峰の むこうに、花崗岩の白く輝く甲斐駒ヶ岳が見える。青い空には白い雲が浮かぶ。まるで巨大な絵画のようだ。
 双子山を下り駒津峰へ登り返す。9時50分、駒津峰で見る甲斐駒ヶ岳は、 研ぎ澄まされた剣のようで、見ていると、すっと背筋がのびる。とにかく、展望がすばらしい。 仙丈ヶ岳、北岳、鳳凰三山・・・。写真撮影が終わったら、さあ出発。
 六万石岩から岩場直登コースを登る。大きな岩にへばりつき、岩と岩の間をよじ登りながら、  11時50分、 甲斐駒ヶ岳(2967メートル)の頂きに立つ。とうとう此処まで来た。  アルプスの山々は青色のトーンを変えて、遠くへ連なっていく。 眼下には雲海が広がり、まるで、仙女になったような気分だ。
 昼食の後、12時20分、心をのこし下山開始。巻き道コースの花崗岩のざれ場は、 春のさんご礁の浜辺のように、やわらかい光を放っていた。このとき、心は癒され足元は緊張。  駒津峰から岩場を通り、仙水峠を越えて仙水小屋へ。ここで、南アルプス天然水を汲む、美味しいらしい。 北沢駒仙小屋に無事4時40分に到着。
 亀足、低山ハイク主体のわたしが、2967メートルの甲斐駒ヶ岳に登れたのは、 CL・SL、アシストなど、皆様のご指導と励まし、手助けのお陰です。素晴らしい思い出と、 少しの自信が生まれたことに、心から感謝いたします。
                                     以上
 
*写真をクリックすると大きくなります。

双子山にて(1班、2班)
甲斐駒ヶ岳山頂にて(1班、2班)
摩利支天をバックに、仙水峠にて                                                                       
                                                                          
登山口にて、大貫CL
からコースの説明
いよいよ八木沢SLを
先頭にスタート
双子山から見た駒津峰
への登りと甲斐駒ヶ岳

駒津峰への登り
 

仙丈ヶ岳の雄姿
 
駒津峰にて
 

六方石手前の難場
 
六万石岩から岩場直登
コースを登る。

山頂直下の登り
  

甲斐駒ヶ岳山頂にて
全員で記念撮影
                                      
 「第7回実技山行甲斐駒ヶ岳」感想文          宇都宮HC 菅野国博(5班)
   
 10月7日(日)早朝6時15分、小屋班とテント班が北沢峠に集合しました。 早速ストレッチ体操を行ない、大貫CL、八木沢SLから、本日の目的や注意事項が伝達され、 全員緊張しながら班別に甲斐駒ケ岳を目指し登頂を開始しました。
 自然保護を大切にする南アルプスは、原生林が残りヒンヤリとした空気が漂い身の引き締まる思いです。 最初は、ゆったりとしたペースで、昨夜の思い出話などで和やか雰囲気でした。一汗かいた頃、 森林の中に主峰北岳が見えた時には歓声が上がりました。9時には双子山の山頂に到着。 抜けるような青空の下、班毎に記念撮影をしました。
 樹林帯を過ぎ周囲の景色を堪能しながら、9時45分には駒津峰に到達しました。目の前に広がる 南アルプスの山々。明日登頂を目指す仙丈ヶ岳。鳳凰三山のオベリスク。その後ろに控える秀峰富士山。 皆声も出ずただ笑顔で山々を眺めています。ここからは岩場を少し下り、直登ルートを緊張しながら 最後の登りに入りました。大きな岩の連続で慎重に足場を選び、一歩一歩頂上を目指します。 この日は三連休の中日で、天候も良く多くの登山者がおり、行き違いにかなりの時間をとられました。 待ち合わせの間に見る甲斐駒の山肌は、空のブルー、這い松の緑、木々の黄葉が見事なコントラストを描き、 疲れを癒してくれます。
 11時50分、遂に甲斐駒ケ岳(2967m)頂上です。近くに中央アルプスと乗鞍岳。 遠くに北アルプス、御岳、後立山連邦。そして八ヶ岳。目の前に広がる北岳を主峰とした南アルプス連峰。 全てが見渡せる絶好の日でした。思い思いに写真を撮り、絶景の中で楽しい食事と会話が弾みました。 12時20分、幾ら見ても見飽きない山頂に別れを告げ、下山の用意です。山頂直下の神社にそれぞれの 願いを託し、後ろ髪を引かれる思いの下山です。下りは、花崗岩に覆われた山肌と白い砂礫を慎重に 足を運びます。再び、駒津峰に立つ頃には少し雲が出てきました。樹林帯に入り、ひたすら下ります。 15時30分、仙水峠に辿り着きました。最後の駒ケ岳との面会場所です。そして、お別れの場所です。 記念撮影をして、天気と無事に感謝し、16時40分、仙水小屋前に下山しました。
 振り返れば、甲斐駒の頂上付近が白く輝き冠雪しているように見えました。全員の顔に達成感の 満ち足りた中に、幾らかの疲労も見られました。本日の実技山行では、ザックの所持品の必要度の確認や、 岩場での三点確保、ペースの配分等習うべき事柄が多くあり、各自の課題を自覚し次に生かすべく努力が 必要であることを学びました。早朝から天気に恵まれ、素晴らしい思い出深い山行となりました。
                                     以上
 
*写真をクリックすると大きくなります。

双子山にて(3班、4班)
同5班、甲斐駒ヶ岳山頂にて(3班)
甲斐駒ヶ岳山頂にて(4班、5班)
巻き道コースを下山開始 
下山路からの鳳凰三山と富士山                                                                       
                                                                          
 <3日目、仙丈ヶ岳登山(雨の為中止)>
 夜中に目が覚めると、雨音が聞こえてきた。テントの外から大貫CL、八木沢SLの班長集合の 指示が・・・。雨足が強くなる傾向と帰りのバス時間の関係から本日の仙丈ヶ岳登山の中止が決まった。  時間に余裕が出たことで、テントに戻りシュラフにもぐりこむも、テントの床に雨水が入り込みシュラフ を濡らすなどで寝ていられなくなる。それからは、外にデポしてあったザックをテントに持込み、衣類や 装備を濡らさないように・・・などなど大変であったが、雨のテント生活は本当に良い経験になった。

 最後に、大きなカメラを抱えて参加した楽校生が投稿してくれた「今回のベストショット1枚」と感想です。

  テント場を撤収
 
山の歌で盛上った
帰路のバス

「私のベストショット」投稿
                  野木山想会 坂本芙裕美(3班)

 摩利支天をバックに4人の男性が写っている写真が、今回一番できのいい写真です。
 フィルターごしの男衆に、きらめきを感じた。
真っ青な空と丁度現れたガスがコントラストとなり摩利支天を生かしてくれた。
 自己満足に過ぎないが、久しぶりにいい写真が撮れた。 自然に現れた表情はたまらなくイイ!
若輩者が失礼かもしれないが、かっこいいしかわいいと心底思う。 そういった表情を引き出してくれた大自然に感謝!!
 そして何より講師陣や各リーダー、仲間の支えがあってこその駒ケ岳山行 。 本当にありがとうございました。 山で学んだ全てのことを今後の人生に生かしていきたいと思います。 特にみんなで盛り上がった「山の歌」は忘れません。 (@^▽^)


                      以上
 
07.10.06 仙水峠にて

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